枕飯を知らないお客様

枕飯(まくらめし)は死者の枕もと、供えるご飯のことです。昔から死者が出た場合は女性の人が最初に行うお葬式の準備であり、死者に対しての最初のお供えものです。しかしながら最近はご飯をお供えするお客様が少なくなっています。
葬儀会館でのお葬式が主流の現在、病院や老人保健施設から自宅に帰らずに直接に葬儀会館に入られるお客様は年々増加中です。
そのような背景もあり、自宅でご飯を炊くいうことが物理上出来ないケースもあるのですが、そもそも、枕飯の存在すら知らないお客様が増えたように思います。

火葬場で荼毘になるまでは生きていた時と同じように振る舞うのが死者に対する弔いです。
是非、お亡くなりになられれてもなるべく生前同様に振る舞うことが大切なことです。
枕飯はてんこ盛りに盛り付けるのが基本です。
お亡くなりになられた方がこの世で食べる最後のご飯はおなかいっぱい食べさせてあげたいという想いもてんこ盛りに込められています。

今年は米が不足しています。
昨年の猛暑により、お米の出来が悪いのと急激な円安により小麦の価格が上昇しお米の消費が増えたこと、コロナ禍の規制が解除になりインバウンドで多くの外国人が日本にやってきてお米の消費が増えたことがお米の不足の要因になっている様子ですが、猛暑もインバウンド消費もこれからも続きます。
私たちも飲食店でご飯おかわり無料などのサービスに慣れていますが、将来は気軽にお米を食べることも難しくなってしまう時がもしかしたらやってくるのかもしれません。

日本人は農耕民族であり、お米は日本文化の象徴です。
お葬式にもお米のお供えは大事な要素なのです。
枕飯のお供えが無くならないように葬送文化を守って行かなければならないですね。






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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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