火葬場の使用料は高い・安い

東京23区内火葬場は今、値上げ問題で揺れています。
東京23区内のシェア70%を持つ民間の火葬場はエネルギコストに上昇に加え、人件費や諸物価の上昇を理由に度重なる値上げが進行しています。
地方にいる方からすると「火葬場は公共施設でしょ」と思われる方がほとんどだと思いますが、
東京23区内にある火葬場は9か所ある施設のうち公営のものは2か所だけで、他の7か所は民間が経営しているのです。
その民間の火葬場を運営する会社は東京博善という会社なのですが、ラオックスの社長を務める中国人実業家・羅怡文氏のグループ企業によって株を徐々に買い進められ、現在は中国資本の会社となってしまったのです。
東京都内の民間の火葬場の利用は普通の火葬を行っても10万円近くの費用がかかるのです。
公営の火葬場はその半額で行なえるのですから、当然に公営施設の火葬場は予約が殺到しており、かなりの日数を待たないと火葬が出来ない状況にあるのです。
これまでは民間の火葬場といっても公営の火葬場よりも少し料金が高いくらいでしたが、今後日本の首都である東京の火葬料はますます値上がりしていく可能性があるのです。

これに対してフューネの本拠地のある愛知県豊田市はこれまで豊田市民は4000円で利用が出来た火葬場の使用料金が令和5年4月1日から無料になりました。
近隣の岡崎市や刈谷市でも同様の政策がとられていて西三河エリアの自治体は非常に火葬場において住民サービスが充実しています。
しかしながら、使用料は無料でも無料にする為の原資は税金であり、豊田市の場合は市外の方の利用は50000円であり、この50000円というのはご遺体を一体火葬する為に必要な原価そのものと言えます。
つまり、豊田市の場合は火葬場利用にあたって市民の場合50000円相当のサービスを受けられるのです。

東京23区の事例は特殊ではありますが、医療費無償化・給食費無償化などの政策と比べると死に関する各種のサービスも税金が原資で公共サービスが成り立っていることをあまりに市民の皆様が知らないことが残念でなりません。
死去に伴う各種の公共サービスは自治体によって様々です。
どこに住みたいか引っ越しの際は是非、これらのサービスの充実度も検討材料にして頂きたいものです。








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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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