さくら

「春が来た」と感じるものは多いですが、日本人にとって

「春」を実感できるものは何といっても「さくら」でしょう。

特に今年は寒い日が長く、さくらの開花が遅れていた為に喜びも

ひとしおです。






先日、日本からアメリカ合衆国の首都、ワシントンD.C.に贈られた桜が

満開になったというニュースが報道されていました。

桜が贈られてから今年でちょうど100年目になるそうです。

第2次世界大戦中、敵国である日本から贈られた桜を切ってしまえ、

という危機もあったそうですが、なんとか守り抜いたおかげで

今ではワシントンD.Cのポトマック河畔の桜並木は、

世界の桜の名所の一つになっています。




ところでニュースの映像を見ると日本とは何かが違うのです。

満開の桜の美しさは同じなのですが、多くの人々の鑑賞の仕方が違うのです。

つまり、アメリカ人は満開の桜並木を通過するだけで、日本と違って花の下で

宴を開くことはないのです。

ではなぜ、日本人は桜の木の下でいわゆる花見の宴を開くのでしょう。

それは、さくらの花には「神が宿る」という宗教感が

基になっています。

さくらの語源を辿ると「さ」は神霊を意味する言葉で、

くらは「座」

つまり、さくらは神の座る椅子なのです。

ちなみに神霊を表す「さ」がついているもので有名なものは酒でしょう。




桜の下で宴会を開く行為は神と人が共食する儀式で、神と人、

人と人の連携を強めるという宗教感に基づいた風習が今日まで続いて

いるのです。

さくらの花が多くの日本人にとって特別な花であるのは、

その咲き方や季節感も重要ですが、そこに古来よりの宗教感が

含まれているのです。




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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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