あるもので対処する

葬儀会館のお葬式が主流になってからは葬儀の担当者は随分と楽が

できることが増えてきました。

一番は暑さ・寒さに関係なく仕事が出来ること。

そして、モノが揃っていることです。

寺院・自宅・集会所などのいわゆる出張型の施行形式は言わば

引っ越し屋さんのような仕事であり、モノを運んで組み立てる、

そして、片付けてまたモノを運んで帰るという作業工程です。

モノを運ぶということは「忘れる」「壊れる」ということがどうしても

付き物です。結果的に葬儀の現場でモノが無いという場面にこれまでに

何度も遭遇しているのです。

その時の対処の方法は

「あるもので対処する」ということです。

例えば仏教のお葬式で使う松明(たいまつ)がなければ、線香

で代用して貰う。祭壇の灯りが片方切れていれば両方切ってバランスを

とるという現場での対処は葬儀担当者なら誰もが身に着けている知恵

でした。しかしながら、モノに困らない葬儀会館でしかお葬式を

担当したことの無い担当者はこうした知恵が発達しないのです。

つまり、モノが無いと思考が停止してしまい、ひどい場合はパニックに

なってしまうのです。

考えてみれば、知恵というものは何か不便や困ったことがないと絶対に

出てこないものなのです。

地震などの災害に遭った人が不便を強いられた時に、何とかしようと

思った時に出てくるアイデアこそ、生きる為の知恵であり、この知恵が

失われるということは人間である前に動物としての存在が否定される

ことに繋がるものです。




パソコンの調子が悪く、メールを送れないという状況のなかで、仕事が

完遂できずパソコンの前で固まってしまう新入社員がいました。

要件を聞いてみると電話で充分に済む内容でしたので私が一言

「電話すれば」

と言ったら「そんなことしていいのですか」と。

経験があるとかないとかという問題というか「不便さ」の知らない

世代の人々の応用力の無さには「驚き」以上の衝撃があります。











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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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