清める



2009年7月9日付ブログ記事「清め塩」で書いたとおり、日本では

「清める」という文化が昔から定着してしまいます。

「清める」というという行為は自分自身の体についている「ケガレ」

落として清浄(正常)な状態に戻すことです。

お葬式に参列後に使う「清め塩」は死者についている「ケガレ」を振り払い、

自分の領域に「ケガレ」を入れないようにする為に使われています。

しかしながら、最近は葬儀後に「塩をまく」という行為すらあまり見かけ

なくなってしまいました。

皆さんもお葬式に参列した後、「清め塩」で清めるということをされている方は

果たしてどのくらいいるでしょうか。

最近では「清め塩」を使うという方のほうが圧倒的に少数派です。




浄土真宗系の教団では亡くなられた方が

「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」

といって亡くなったらすぐに仏さまになるという教義に反するということで

「清め塩」を使わないということを広くPRしていることも

影響していると思います。

さらに「亡くなった最愛の人がケガレているのか?」

という議論もあり、確かに「清める」のはおかしいという

気分になります。




本来、「清める」ということを最も重要視する考え方は日本古来の宗教である

「神道」の考え方です。

神道のすべての祭儀においておなわれる「修祓(しゅばつ)」

日本の国土を作った神様といわれているイザナギのミコトが

「黄泉(よみ)の国」すなわち死後の世界から帰ってこられたとき、

ケガレた国に行っていたとして

自主的に禊ぎ祓い(みそぎはらい)をした

ことが起源とされています。



神事には初めに必ず行われる修祓は日本という国が生まれた時から

ずっと伝統的に行われている「清める」という行為なのです。

お葬式では徐々に薄れてきている「清める」という行為は

お葬式の「厳粛性」を保つ為にはとっても大事な要素である

ことには変わりません。







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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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