過剰自粛

東日本大震災の影響で各地で予定されているイベントなどの行事が

中止に追い込まれています。

球春を告げるプロ野球の開幕も賛否両論のある中で、開幕の延期や

ナイターの自粛などの影響を受けています。

「こんな時に野球をやっている場合ではない」

「こんな時だからこそ、野球をやるべきだ」

という全く相反する2つの議論はつきつめてみればどちらも正しく

なかなかベストの解決方法がないというのが現実です。



フューネでは毎年4月に洞泉寺境内において行なわれている

「楽市楽座」のイベントに今年も出展する予定でしたが、

イベントが主催者の判断により中止となりました。

大変、残念なことです。




今、未曾有の大震災を体験した私たちはお祭りムード的なイベントは

自粛をする傾向にあります。

被災者の心情を考えると当然の結果であるように思えますが、中には

「こんなことまで中止なの?」と首をかしげたくなるようなことまで

中止の場合があります。

明らかに過剰自粛のケースが多々見受けられます。


企業や各種団体が行事を中止するのはやはり世間の声を気にしての

ことが多く、「こんな時に行なうのは非常識だ」

という批判を恐れてのことが多いのです。

しかし今回地震の影響をほとんど受けなかった地域のこうした行事の

中止は間違いなく経済活動に悪影響であるはずなのです。

今回の地震において、おそらく日本の国民の大多数が

「今、私たちにできること」

を考え行動に移しているはずです。

ありがたいことに普段通りの生活ができる私は普段通りの生活を

するということが一番大事だと思っています。

もちろん、今回被害に遭われた犠牲者に対しても弔意を示して

いますし、少しでも役に立てばと義捐金も協力しています。

今回の地震で物事を過剰に自粛することは決して正しい選択だとは

いえません。




私が一番過剰自粛だと思うのはテレビのコマーシャルです。

震災直後に企業が自社のCMを自粛するのは解りますが、

テレビ番組がほぼ通常の状態に戻った今、まだ自粛して

AC(旧公共広告機構)のコマーシャルに差し替えている企業が多いこと。

ちょっとおかしな現象だと思います。

ちなみに各企業がテレビCMを自粛して、ACのコマーシャルに

切り替えてもテレビ局からはCMの放映料は返金されません。

つまり、ACのコマーシャルは各企業の善意で放映されています。

ところがACに対して、この実態を知らない視聴者が勘違いをして

批判やクレームを寄せています。

そうかといって企業が通常のCMを行なっても視聴者から批判やクレーム

を頂くというジレンマです。

テレビCMの自粛についても賛否両論あることは解っていますが、

これまた、つきつめていけばどちらも正しいのです。

やる、やらないとどちらも正しいことに判断する基準は最終責任者の

日頃の考え方次第です。おそらくだれもが悩み抜いた末の判断ですから、

自分の考えと違うからといって批判をすることはするべきではありません。

そうしないと何もできなくなって過剰自粛は無くならないのです。








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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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