生前退位

天皇陛下が生前に退位したいというご意向を示されました。

過去の歴史上では天皇が天皇としての役割を果たせない時は

摂政として代役を立てることもありましたし、生前の退位も可能

でしたが現在の憲法の下で「象徴」としての天皇の役割は

様々な問題をクリアしなければならないのでしょう。




生前退位としてはやはり会社や家族の代替わりがあります。

企業においては90歳近い人がまだ現役で社長をされていて、

60歳を過ぎた息子が社長になれずやきもきしているような会社も

存在します。「生涯現役」というフレーズはカッコいいものですが、

事業を円滑に承継するという観点から言えば、正解だとは言い難いもの

です。人は年齢とともに老いていくことは自然の理です。

ですから、元気なうちに次の代にバトンタッチをしなければ

ならないのです。かつては隠居という言葉がありましたが、今では

第二の人生やもしかしたら第三の人生を謳歌しているご年配の方々が

たくさんいらしゃいます。

平均寿命が90歳近くになっている現在では70代はまだまだ現役世代

なのでしょう。しかしながら、70代の子供の世代は40代です。

家庭のことならば、やはり、家督を譲ることが本来は大切なのかも

しれません。




お葬式における喪主の役割は襲名披露の場であることはこれまでに

何度もブログに書いてきました。

しかしながら、家族葬が多くなった現状では葬儀において襲名披露の

役割が果たされているのかという観点で考えてみると甚だ疑わしいと

思わざる得ません。お葬式がそのような場で無くなりつつある現状を

考えると生前に代を代わることを関係者の皆様にお知らせすることの

意義が重要なのではないでしょうか。




「老いては子に従え」

という格言の通り、生きていくことが長寿社会を楽しむ秘訣かも

しれません。







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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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