葬儀代は借金してでも私が出すから・・・

先日のお客様の出来事。

交通事故で亡くなった女性は二人の子供がいましたが、離婚をしており独身でした。
このような場合は元夫がお葬式の費用を出すことはあまりなく、故人様の両親が費用を出さないようなケースでは予算的に厳しく小規模なお葬式になりがちです。
ところが娘さん二人とも今どき風なお嬢さんですが、喪主の長女さんは「父親に葬儀代は出してもらうけど、ちゃんと私が父に返していきますから、しっかり送ってあげたい」とのこと。
まだ20代前半ですがとてもしっかり者のお嬢さんでした。
娘さんからのリクエストはとても明るく、元気なお母さんだったので、派手目な色の祭壇がいいとのことでした。

お客様にとっては結果的にとても満足のいくお葬式になったということで喜んで頂けました。
現代は親の離別などは珍しいことではなくとても家庭環境は複雑です。
幸い、今回のお客様は別れても定期的に会っており仲もそこまで悪くないということですが、顔も見たくない、同じ空間にいることさえ苦痛という元夫・元妻の関係はよくあることで、葬儀代を誰が出すかということでしばしば揉めるケースとなるのです。

「お葬式は最後の親孝行」
ということをフューネは啓蒙活動としてメッセージを多くの方に向けて発信しています。
しかしながら、現実的に借金をしてまで葬儀代を捻出される方は本当にごく少数なのです。
今回のお客様のようなケースは本当に葬儀社として何とか最高のお別れを場を演出したいという気持ちにさせてくれます。
もちろん、お葬式にお金をかけたから良いお葬式とは言いませんが、お客様ひとりひとりが身の丈にあったお葬式のプランを選んでいただければ、その予算内で出来ることを私たちは精一杯提案をします。

実際の葬儀の現場では、実の親の葬儀でもご遺体の引き取り拒否をされる方や納棺やお別れすら立ち会わないで火葬場ではお骨の収骨も拒否され、ただただ遺体を処理する為にだけもその空間にいるという子もいるのです。
たとえどんな親でも「命の元」であることは間違いのない事実であり、親を死を蔑ろにすることは自分自身を蔑ろにすることと同じなのです。

やはり色んなお葬式を経験すればするほど、「お葬式は最後の親孝行」ということに辿りつきます。
ですからそのことを皆さんに正しくお伝えをしたいのです。






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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎えた。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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