葬儀マナー

先日、あるテレビ番組で「お葬式マナー」についての特集がありました。

テレビ番組を見ているとテレビでは正しいマナーだと教えていることが、

私から見ると正しくなかったり、説明が不十分な項目もありました。

どうしてこのようなことになるかというと、

それぞれ立場が違うと見解も違うということ。

お寺さまが「常識」と思っているマナー葬儀社が「常識」と思っているマナー

マナー教室の先生が「常識」と思っているマナー違うのです。

私が思うに、茶道や華道で流派や師匠が違うと作法や立ち振るまいが

微妙に違うようにお葬式のマナーも同じ仏教でも宗派が違うと考え方が違い

作法が違うのだと思います。

例えば、焼香の作法や数珠の持ち方、挨拶の仕方まで様々です。

ちなみに先日のテレビ番組ではマナー教室の先生が考えるマナーでした。

特に気になったのは

「葬儀場でまず一番最初に挨拶するのは故人(遺影)か喪主かどちら?」

という問題。

テレビでは正解は「喪主」ということでしたが、私は納得がいかない。

たしかに「喪主の立場」というのは

お葬式において「故人の名代」という意味であり、

同時にその家の「襲名披露」の意味合いも含まれています。

「喪主」は故人と同等のお葬式での主役です。

実際のお葬式でもお亡くなりの方とは全く面識がなくても

喪主の関係で弔問にお越しになられる方のほうが多いお葬式は

結構多いのです。

しかし、フューネのお葬式ではあくまでもお亡くなりになられた方を

主役として捉え、スポットライトを当てています。

喪主ではなく故人が主役だからこそ「感動葬儀。」になるのです。

当然、フューネは「喪主より先に遺影に挨拶することの方が最優先」

という考え方です。

これは決してフューネ独自の考え方ではなく、

最近の流行りの「家族葬」では基本的な考え方なのです。

実際、家族葬を望まれるお客様の多くは

故人と面識の無い方の「義理」でのご弔問を極度に嫌う傾向にあります。

時としてお葬式のマナーはお葬式の形態によっても宗教によっても

「常識」が「非常識」になりやすいものです。

ですから、あまりお葬式のマナーに気を取られない

「自然体」が一番だと思います。

もっとも大事なのは故人を弔う気持ち

そして残された遺族の悲しみを理解すること。

心のない「義理」での弔問は絶対にいけません。

「心」が一番。マナーは二の次です。




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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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