孤独死の苦悩

突然の心臓発作などで亡くなってしまい、発見が遅れることによって

ご遺体が腐敗した状態になってしまうことを「孤独死」といいますが、

都会の一人暮らしをされる方が増えた現代社会では近年増加の傾向に

あります。

特に高齢者の一人暮らしが増えてきていることが増加の原因のひとつです。

「孤独死」というのは必ず一人暮らしをしている人や高齢者しか

起きないというのではなく、例えば家族が旅行中に留守番をしていた方が

孤独死を迎え、数日間発見されずということもあります。

また、若い世代の方でも突然の発作により孤独死を迎えることも

あります。

最近ではタレントの飯島愛さんが亡くなったのも「孤独死」でした。

このニュースを知った時は私も「まさか」と思いましたが、

ほとんど毎日人と会っている方でも

タイミングが悪ければ孤独死を迎えるという典型例だと思います。

誰でも「孤独死」になる可能性だけは否定できません。

できる限り、孤独死にならないようにしたいものです。

さて、いざ「孤独死」が発生すると実に多くの方に

迷惑をかける
ことになります。

特にご遺族の方には身内を失ったショックに加え、経済的な痛手

をうけることになります。

例えば、亡くなった場所が賃貸マンションであった場合などは

家主や管理者から多額の補償を求められるケースが起き、

しばしトラブルになっているのです。

一般的に「孤独死」があった部屋というのは次の借りてを探すのが難しく、

賃料も半額以下の訳アリ物件として販売しなければならないのが

実情なのです。家主や管理者の立場からすれば、

「家賃10年分の半額位は補償額として頂きたい」

というのが「本音」の部分なのですが、

仮に家賃月々10万円の部屋としてもその補償額は600万円。

さらに壁や床のリホーム費用が上乗せされれば、

なんと、700万円から800万円の補償となってしまうのです。

当然ながら一般の家庭では到底払えない金額ですよね。

ですから、トラブルになってしまうのです。

今、これが日本中で起きている「孤独死」の実態なのです。

遺族も家主も困っている孤独死の実態を解決するには私は

行政のセーフティネットが不可欠だと思います。

現在の法律ではとても対応できない孤独死の問題

これから少子高齢化に伴い、今よりもっと増えていく「孤独死」を前に

補償の問題も含めた法整備が必要ではないかと思います。

今一度、申し上げますが「孤独死」はもはや、

交通事故と同じで誰もが巻き込まれるもの。

誰もが避けては通れない問題なのです。




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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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