喰い別れ

「喰い別れ」という言葉はご存知でしょうか?

日本古来より伝わる葬送文化の一つです。

意味は文字通り、「食べて別れること」

亡くなった方と一緒に食べる「最後の晩餐」という意味で捉えると

解りやすいかと思います。

もともとの意味は死者との「喰い別れ」をすることによって忌みの生活に

別れを告げ、日常生活をとり戻すことです。

名古屋のお葬式では「出立ち料理」というものがあり、

「亡くなった方と一緒に食べる最後のご飯」

という意味が込められており、

お葬式の朝、いつもより豪華な朝ごはんを用意します

初七日法要の後の食事ももともとは

「喰い別れ」の風習から発生した文化

食べることが「ご供養」になるという考え方の文化

が日本には根付いているのです。

ですから、葬儀に限らず、法要でも「食べる」ことは「供養」の仕方のひとつ。

実はこのことは結婚式にも当てはまります。

結婚することは確かに「お祝い」なのですが、

以前のブログ記事「白無垢」で説明した通り、

日本文化にあって「嫁ぐ」ということは、

二度と両親兄弟のもとには帰ることができない

という「別れ」の要素を含んでいるのです。

つまり、結婚式・披露宴の食事も「喰い別れ」なのです。

冠婚葬祭に於いて、およそ「食事をする」という行為に繫がるのは

「喰い別れ」の精神が影響しているのです。




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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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