飛行機事故の悲惨さ



先日、映画「沈まぬ太陽」を観て来ました。

上映時間が3時間22分と長時間の作品であり、

上映途中に10分間の休憩が入るという大作

思えば映画を観ていて途中で休憩をするというのは初めての体験です。

長編小説の原作を元に映画化することは限られた時間内に映像化しなけれ

ばならず、3時間超の時間を持ってしても十分に表現するのは難しいもの

だと思いました。加えてこの映画は原作を読まずに映画をみると

ストーリーが解りにくいと感じずにはいられませんでした。

この作品は単独航空機事故としては史上最大の犠牲者をだした

ジャンボ機事故を中心に人の生命に直結する航空会社の

社会倫理を表現した作品だそうです。

映画化においても映画制作会社と航空会社の間で水面下では

激しいバトルがあったのだとか。

その結果、航空会社の協力が得られずに飛行機のシーンは

CGで再現されたそうです。


さて、映画のシーンの中で航空機事故でお亡くなりになった方の

ご遺体を安置する場所として体育館が登場しますが、これがなかなか

現実に基づいたリアルなシーンでした。

事故現場から体育館ヘリコプターで運ばれ、到着と同時に納体袋からお棺に

素早く納棺して館内に運ぶシーンや体育館に整然と並んだ500本の柩の

シーンは私にとっては衝撃的でした。

さすがに体育館の匂いまでは映画では再現できませんが、

真夏のうだるような暑さの中、500人の死臭は相当強力なもの

実際の事故の時に対応をされた自衛官・消防・警察・医者・看護師さんに

よると死臭が体に染み付いて一週間くらい取れなかったのです。

私も仕事柄この強烈な匂いは何度も体験している為にこのシーンを

観ている時に匂いを想像して思わず気持ち悪くなってしまいました。

映画でも再現されていますが、ご遺族さまにとって柩を一つ一つ開けて

身元を確認していく作業はとても辛く、過酷なものだったと思います。

特に航空事故の場合は墜落時の衝撃機体の炎上により

男女の区別がつかない程損傷している場合が

ほとんどです。

そのような状況の中での身元確認作業は

航空機事故特有の悲惨さなのです。

地元では名古屋空港に墜落した中華航空機事故がありましたが、

「空港近隣の病院はどこも野戦病院状態だった」

とこの事故に携わった先輩から聞いています。

フューネでもこの時の犠牲者のお葬式を数件担当させて頂きましたが、

やはり航空機事故のお葬式は辛いものです。

特に飛行機事故では一人ではなく家族全員が亡くなってしまうことの

ほうが多いのです。もっと言えば留守番をしていた自分を除いて

家族がみんないなくなるなんて悲惨さも体験する方もいらっしゃいます。

映画のような事故が二度と起こらないように

「空の安全」の重要性を維持してもらいたいものです。










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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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