前向きな人「生」を

8月13日に午後10時より放映された

NHKの番組 「もしも明日・・・~家族の葬式をあげることになったら~」

を見ました。番組の内容はコチラ↓
http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20100813_doc.html

番組のメインである再現ドラマは実際に家族葬を行なった

ある家族の物語でした。

サブタイトルに「3日間戦争」とつけられていたのですが、

喪主とその家族にはとっては臨終からお葬式が終わるまでのおよそ3日間は

まさに戦争状態です。

よく喪主を経験された方がお葬式を終わられた後に述べられる感想として

「忙しすぎて悲しむ暇がなかった」

とおっしゃられます。そういう意味ではまさにお葬式の3日間の戦争状態かも

しれません。しかしながら、あえて反論させて頂くとそれは準備不足から

くる戦争状態なのです。

もちろん「死」予告なくやってくる場合があり、準備をしている時間がないと

言われればそれまでですが、それを理由にされてしまうと

何も解決になりません。

不幸にして泥棒に入られるのも「突然」ですし、

交通事故においても同じです。

そのような不測の事態に対する対策が鍵であり、

もしも泥棒に入られたら・・・

もしも交通事故に遭遇したら・・・

まず、何をしなければならないか「最低限」の予備知識や

想定したシュミレーションは絶対に必要なのです。

お葬式においてもそれは全く同じであり、お葬式をタブーとせず是非とも

生前に一度はプロの葬儀社にご相談頂くことが最良の方策です。

実際に事前にお葬式の相談をされるとお葬式の形態の選択も広がりますし、

何よりも「死」に直面した時に打ち合わせは最小減でよく、

そこに十分な「悲しむゆとり」が生まれるのです。



さて、再現ドラマに話を戻させていただきます。再現ドラマは家族だけの

お葬式を選択した家族の苦悩も表現されていました。

そして、自分の思いを貫きいざ出棺という場面で近隣の多くの方の

お見送りの場面でこんなにも多く方がお別れに来てくれるのだと

「はっ」と気づくシーンは家族葬の失敗例の象徴だと思います。

フューネの葬儀会館においても実はこの手のシーンは今や日常茶飯事で

あり、家族葬を希望された方が「しまった」と思う瞬間なのです。

問題は家族だけでお葬式をすることがいけないのではなくて、

くしくも前回のブログ記事「葬儀の持つ4つの役割」

ご紹介させて頂いた役割を理解してお葬式の形態を選択していない

からなのです。

今回の再現ドラマでは「社会とのお別れの場」

「霊魂の処理」という役割を

完全に省略してしまった形でした。ドラマでは「霊魂の処理」という問題点は

描かれていませんでしたが、「社会とのお別れの場」を省略してしまった

場合の問題点ははっきりと描がかれていたと思います。



もしも明日・・・というテーマで表現されたお葬式を考える今回の番組。

民放のテレビ局とは味付けの違うNHKらしさが出ていて良かったと思います。

今、お葬式を「タブー」と考えずにむしろ前向きに考える人

増えてきていることは間違いない事実です。

「死」を考えることで「生きていること」がより実感できれば、

これは前向きな人生そのものだといえます。



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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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