生きたお金

お金には使い方によって「生きたお金」「死んだお金」

あります。

無駄使いや浪費という言葉に象徴されるように生活する上で必要のない

お金は「死んだお金」といえるかもしれません。

逆に「生きたお金」とは本当に必要な時にだすお金

家族や周囲が喜んでくれるものに出すことがおそらく

一番の「生き金」です。




冠婚葬祭に使うお金とは間違いなく相手があり、周囲が喜んでくれるお金で

あり、究極の「生きたお金」だと昔から言われています。

先人の教えでは「どんなにお金に困っていても

冠婚葬祭の費用だけはケチるな」
という教えがあります。

冠婚葬祭は日常の生活にメリとハリをつけ、豊かな人生を送るにはとても

大切な行事の数々ですし、人と人の潤滑油になっていることも事実です。

企業でもいわゆる「老舗」と呼ばれる長い歴史のある企業では冠婚葬祭ごとを

非常に重要視し、間違っても「ケチる」ことはありません

彼らは冠婚葬祭に掛けるお金を「生きたお金」であるということを知っているし、

企業存続の為には必要不可欠であるということを知っているのです。




ところで、最近のお葬式では葬儀費用を「ケチる」方が

非常に多くなってきています。

葬儀社の社長である私がこのような発言をすると誤解が生じるといけません

ので先に弁明させて頂きますが、お金に余裕がない方に葬議代をかけろと

いうことではなく、身の丈に合った葬儀が必要であるということ

なのです。

最近流行りの「家族葬」でも新興の団地に住む方が家族葬で

お葬式をするのがさほど問題がないのですが、何代も続く旧家が単に

費用の問題だけで「家族葬」を選ばれると間違いなく失敗します

何代も家が続くということはそれだけ多くの人の縁があり、これを無視して

行なうお葬式はお葬式のあとでトラブルになります。

これは老舗企業でも同じであり、葬儀の規模はともかくとして会社として

最低限のお葬式を行なわないと葬儀後の風評が厳しいのです。

これらの費用は「生きたお金」です。

必要な時にサッと出すことがお金を生かすことに繋がります。



高齢化社会の現代では親の葬式だけでなく、引取り手の無いおじ・おばの

お葬式まで面倒を見ることになる方も大勢いらっしゃいます。

おじ・おばに残した財産があれば別ですが、このような場合大低の場合は

お葬式代は引取り手側の負担です。

そのような場合、お客様の顔はお葬式の間、ずっと不機嫌な場合が多く

おそらく心中では「なんで俺が」と思っていらっしゃるのでしょう。

突然の出費に「死んだお金」と思っている間は何もプラスにも

なりません。

実際にこのような場合、納棺もご遺体の移動も葬儀社任せでお葬式のランクも

最低レベルです。金銭的には最低レベルの葬儀ランクでも結構ですから

せめてよろこんで葬儀代を出してくれれば「生きたお金」になるのですが。

お金を生かすも殺すも結局、その人の「心」が決めるのですね。

















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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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