さわりたくてもさわれない

「身内が自宅で亡くなってどうしていいのか

解らないのです」


お葬式のご依頼を頂く電話の向こう側では

突然の死にお客様が混乱している様子がうかがえます。

このような場合は私たちはとにかくお客様の不安を払拭する為に

一分一秒でも早くご自宅に駆けつけるのが一番のサービスです。

実際にお客様の自宅に着くと電話の時と比べてお客様の口調も

おだやかになりお顔も安堵された表情になることが多いのです。




ご自宅に訪問して取り急ぎドライアイスを入れてご遺体の保全をすることは、

衛生上の理由はもちろん、お葬式の最後までお顔の色を良い状態で保つには

不可欠な作業です。

ですから、お客様のご自宅に着いたらすぐ作業をするのですが、作業する前に

必ず確認することがあります。

「病院の先生の診断は終わっていますか?」

ここでお客様が「まだ」と答えられると

さわりくてもさわれない状態になるのです。




私たち葬儀社がご遺体をさわる事が出来るのは

法律的に死亡が確定した後です。

つまり、医師が診断をし「死亡」を宣告しなければ

一切の保全処置ができません




あまり知られていないことですが、死亡診断は医師であれば誰でも

出来るわけではなく、原則、主治医のみです。

主治医が身内の場合は主治医であっても死亡診断はできません。

死亡診断が出来ない場合は警察による検視

監察医など検案が必要になってきます。




法律的に「死」を確定させることは厳格なルールがあり、

また厳格なルールがあるおかげで

殺人などの犯罪を抑制する効果があるのです。

私たちは法律的に「死」を確定する前にご遺体と対面しても

残念ながら何もできません

ご遺体に「さわりたくてもさわれない」

そんな場面にしばし遭遇するのです。












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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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