直接入館

病院から直接葬儀会館に入館される方が増えています。

本来であれば病院等で亡くなられたら、一旦は自宅に帰り、お寺様に枕経を

お願いし、近親のものだけで仮通夜を営み、通夜・葬儀を迎えるという

順序が正しいのですが、最早、正しい順序を選択されるお客様の方が

少数派の感があります。

しかも、「もしも自分が亡くなるならどこの場所を

選びたいですか?」
というアンケートでは2位以下と圧倒的に

大差をつけての一位は「自宅で」という結果が出ているのにも関わらず

なのにです。

病床で死を待つのみの末期の状態で

「自宅に帰りたい・・・」

と希望される患者の気持ちとは明らかに逆行している結果なのです。

理想を現実がかけ離れていること思わずにはいられない事例なのです。




そもそも、自宅に連れて帰らない理由に「帰りたくても帰れない」

場合と「帰ることが煩わしい」場合があります。

自宅が狭い。アパート・マンションで階段でご遺体を運ぶことが困難である。

諸般の事情で帰る家が存在しない。遠隔地で亡くなってその地で火葬をする。

これらは「帰りたくても帰れない」場合です。

これに対して、自宅を掃除をしていない。親族と言えども自宅に

上がらせたくない。葬儀会館に直接のほうが楽でいい。

このような理由は「帰ることが煩わしい」場合にあたります。

昨今では「帰ることが煩わしい」という理由での直接入館が

非常にハイペースで増えてきているのです。

考えてみれば、お正月のお餅もおせちも作る煩わしさを「買う」ことで

処理している日本人が増えたのと葬儀会館に直接入館するをことは

本質的に同じことではないでしょうか。




昨年の夏、関東の方ではご遺体専用のホテルがオープンしました。

このホテルの出現により、私たちの専門の葬儀社の施設に直接入館

するのではなく、一旦ご遺体専用ホテルに入ってどこの葬儀社にするのか

じっくり選ぶことができるのです。

本来は指定の葬儀社を見つけるまでは自宅がその役割を果たしていましたが

ホテルが誕生した今、ご遺体専用ホテルがその役割を担うのでしょう。

今後、どのようなカタチであれ、自宅に変わる「安置所」の存在が

脚光を浴びることは間違いなさそうです。


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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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