死を通しての生

2011年2月27日付の中日新聞の朝刊のコラム「中日春秋」には

写真家の桃井和馬さんの「死」に対する「気づき」が書かれて

いて私にとって興味深い内容であり、まさに共感できる内容でしたので

引用文にてご紹介します。


民族大量虐殺のあったアフリカのルワンダ、共産主義の崩壊後、すさまじいインフレの下、凍死者が相次いだロシア…。紛争地をはじめ百四十カ国で取材してきた写真家の桃井和馬さんにとって、人の死は日常だった

▼二〇〇七年、四十一歳だった妻綾子さんをくも膜下出血が襲う。意識が戻らぬまま、最期の瞬間が近づく。死には慣れているはずなのに、肉体的にも精神的にもぼろぼろだった

▼看取(みと)りの日々を克明に記録した桃井さんの「妻と最期の十日間」は、病床で取ったメモが基になっている。夢か現実かが分からなくなる中、記録することで辛うじて冷静さを保ったという

▼紛争や飢餓の現場を取材するジャーナリストとして、必要があれば自分のことも公にすることが死者への礼儀と考えていた。家族の不幸を書くことに迷いもあったが、心の中で妻と対話しながら三年かかって一冊の本にまとめた

▼<精神とはこうしてごく短時間で崩れ、「狂う」とはこのような状態から始まるのだろう>。最愛の人の死を前にしての錯乱ぶりや、脳死状態になった場合、臓器の提供に同意するかどうかを医師に問われ、親に猛反対された場面も隠さなかった

▼死を考えることは、生を見つめ直すことでもある。数や記号に収斂(しゅうれん)されない身近な死は、悲しみの深さの分、人の痛みに共感できる優しさを残してくれるのだろうか。




人の死が日常であるはずの桃井さんにとっても奥様の死は

全くの別のもの

だという気づきに深く共感を覚えます。

私たち葬儀社の社員にとっても人の死はまさに日常であるのですが、

肉親の死と仕事上で出会う死は間違いなく違うということ。

葬儀社の社員として、お客様の心の痛みを解るには間違いなく肉親の死を

体験した社員が葬儀を担当したほうが良いのですが、幸せなことに

肉親の死を一度も体験したことのない社員もフューネには存在します。

しかし、葬儀の仕事をして行く中で体験する死と肉親の死とは明らかに

違うということはしっかりと社員に教育しているつもりです。

葬儀社の社員としてこの「死」を違いを理解することは、とっても大切ですし

知っておかなければならない事実です。





コラムの最後の段に

「死を考えることは、

生を見つめ直すことでもある」


とまとめていますが、これはフューネの経営理念である

「死を通して生」の考え方と全く同じです。

少しでも多くの方が死を考え、生きていることの素晴らしさや

価値を再発見することができることがフューネという会社やこの世に存在する

存在価値であるし、願いです。



最後にフューネの経営理念をご紹介します。

フューネの経営理念

この国の歴史と文化を尊重し、近未来の新しい葬送文化を社員とともに創生する。
すなわち社員自らが『死を通しての生』をより深く感受し思念することであり、地域社会において信頼のある不可欠企業として存在し続けていくことである。



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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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