親が亡くなっても働かなければならない人々

お葬式は突然やってきます。いくら余命宣告を受けている方でも

亡くなる日までは意図的な力(自殺・殺人)が加えられない限り、

誰も亡くなる日まで予測できません。

「お葬式会場が予約できたら・・・」

というお客様のご要望は多いですが、

実際に予約されてもその日に亡くなる保障はなく、現実には先着順で

お受けするしかないのです。




突然やってくるお葬式にご遺族の皆様も突然対応しなければなりません。

臨終から通夜・葬儀・初七日まで最短で行なっても

3日間は体が拘束されます。

その間、仕事も学校も休まなくてなりません。

サラリーマンや学生であれば忌引き休暇を取得すれば良いのですが、

そうはいかない人々もいるのです。

自営業者や経営者・芸能人やスポーツ選手など、およそ自分が職場を抜ける

ことが出来ない職業の方は時として親が亡くなってもすぐに職場を

抜けられない人々ではないでしょうか。

私が過去に担当したお客様でも床屋さん・お医者さん・

写真屋さん・お寺様・弁護士さん
などは自分の親が

亡くなっても仕事をしながらお葬式をやらなければならない

職業の方々でした。

お葬式も打ち合わせすら、午前の診療時間を待って行なったお医者さまが

喪主様であったお葬式もありますし、お寺さまの場合は今受けている

檀家のお葬式をすべて消化したあとでなければお葬式が出来ないと

自分の親のお葬式を一週間も先延ばししたケースもありました。

スポーツ選手などはお葬式すら参加できないことも。

そのような職業を選んだ宿命といえば宿命ですが、やはりお葬式ぐらいは

参列させてあげたいと思うのが人情ではないでしょうか。



親の臨終に立会い、その後のお葬式までじっくりと最期のときを

共有できる方は実はとっても幸せなことなのです。

ただ、当事者は悲しみが先立ちなかなかその幸せに気付きませんが。




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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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