一番やりたくない仕事

先週は生後まもない赤ちゃんのお葬式が連続で続きました。

近年、医学の力により、乳児の死亡率は著しく低下しているとはいえ、

絶対に無くならない、悲しき不幸は私たち葬儀社にとっても

とても辛いお葬式のお手伝いです。

先週、お亡くなりになられた赤ちゃんは生まれてきたその日に亡くなりました。

即ち、誕生日が命日に

なんとも受け入れがたい現実の話です。

それでも、この世に生まれたことの証は残せただけはお母さんのお腹の中で

死んでしまうよりはマシではないかと思いますが、ご両親にはただ悲しみと

生まれてきた我が子に対する懺悔の気持ちは言葉ではなんとも表現できない

くらいの辛さがあるのです。

今回の場合、お父さんが初めて我が子の名前を書いたのが、

私たちが提示した「葬儀の申込書」でした。

その事実にしばらく泣き続けるお父さん。

できれば、省略したいこの事務的作業も最期の供養を行なう為には

どうしても避けることができないのです。

私たちはそんな悲しみのご両親に、

亡くなった我が子を抱いても良いですよ。

添い寝をしても良いですよ。

写真を撮っても良いですよ


とご提案をさせて頂いています。

「そんなことをしても良いのですか」

という一様の驚きの表現とそれができることの喜びを噛み締めて頂けます。

赤ちゃんの場合亡くなったらすぐ火葬という話を決してせず、

2日間ないし3日間くらい家族だけの時間を作ってあげる

そのような提案ができるフューネの葬祭ディレクターを誇りに思います。





一番やりたくない重い仕事ですが、数年後お客様にお会いする機会が

あれば、必ずといっていい程「感謝」の言葉をいただける仕事。

それが赤ちゃんのお葬式ではないでしょうか。

悲しみで何もかも見えない時に他人である私たち葬儀社の社員が、

冷静に物事を判断して葬儀を組み立てることは

「感動葬儀。」を作ることなのです。










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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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