住所はどこ?

最近、フューネにお葬式をご依頼頂くお客様の住所がいくつもあるケースが

増えています。

ひと昔前までは3世代くらいの同居が一般的であり、亡くなられた方の住所

イコール喪主様の住所でした。

ところが、現代では亡くなれた方と喪主になる方が同居という場合は

少数派になってきており、最低亡くなれた方の住所と喪主になられる方の

住所を把握しないとお葬式に関する諸手続きに支障をきたす

ことがあるのです。

さらに、近年老人ホームに入所される方が急激に増えています。

入所にあたっては現住所を変更しないといけない為に亡くなれた方の住所は

自宅とは違うということが多々発生しています。

死亡届や火葬の許可は亡くなった時点での現住所で申請をしなければ

なりませんので、公式な文書では老人ホームの住所が現住所となります。

その為、火葬場でのお客様のご案内も「○○町の××さま」

自宅でない住所を呼ばれる為にお客様が自分のことと認識しないという

珍現象も起こっているのです。




さらに、夫婦間でも現住所は別々という方もいらっしゃたり、中には現住所が

外国にある方もいらっしゃいます。

一つの家族が住所をいくつも持っていることが珍しくなくなってきています。

私たち葬儀社はお客様の住所にはとても敏感に反応します。

前述のとおり、お葬式に関する諸手続きに支障をきたすという理由もある

のですが、一番の理由は火葬場の火葬の料金が大幅に違ってきてしまう

という理由があるのです。

フューネの本拠のある豊田市の場合は豊田市内に現住所がある方の

火葬料金は4,000円ですが、市外に現住所がある場合は

50,000円なのです。その差46,000円も違ってくるのです。

長年、ずっと豊田市に住んでいても亡くなるほんの少しの間だけ入所した

老人ホームの施設が市外の場合は50,000円を払わなければなりません。

お葬式は豊田市で行い、ご参列のお客様もほとんど豊田市にゆかりのある方

ばかりでも火葬料は市外料金となってしまうのです。



逆に長年九州で住んでいた年老いた親を子供の住んでいる豊田市に

連れてきて、最期の看取りをする場合、住民票を豊田市に移しておけば

市内料金になるのです。

ちょっとした住所の違いで大きく受けられるサービス内容が変わってきます。

これまでは市内料金と市外料金の価格差が1万円程度でしたので、

さほど大きな問題になりませんでしたが、46,000円もの価格差は時として

お客様から葬儀社に対して怒りをぶつけられることになるのです。




時として不公平感のある火葬料金はなかなかクローズアップされませんが、

今後、解決しなければならない格差が生まれつつあります。

住所の所在地によって受けられる行政サービスの格差は今後ますます

広がっていくことは間違いありません。


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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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