天皇家と火葬

4月26日の宮内庁の羽毛田信吾長官の定例会見で

江戸時代から続いてきた天皇の葬法を「土葬」から「火葬」へ

検討されるとの発表がありました。


下記は毎日新聞4月26日付記事より引用です。

宮内庁の羽毛田信吾長官は26日の定例会見で、江戸時代初期から土葬で行われてきた天皇、皇后の埋葬方法を、「天皇、皇后両陛下のご意向を踏まえ、火葬に変更する方向で検討する」と発表した。両陛下をご一緒に埋葬する合葬についても、「視野に入れて検討する」としている。

 葬送のあり方について陛下のお考えが明らかになるのは異例。実現すれば、約350年ぶりに天皇、皇后の埋葬方法が変更されることになる。

 説明によると、両陛下はかねて、東京都八王子市の武蔵陵墓地にある昭和天皇陵と香淳皇后陵が平行に隣接していないのを見て、「用地に余裕がなくなっているのではないか」とする感想を述べられていた。

 こうした用地面の懸念と、火葬が社会で一般化していることを合わせて考え、自らの葬送は「火葬が望ましい」とおっしゃっているという。全体的な葬送の営み方についても、「極力、国民生活への影響の少ないものとするように」との意向を示されている。皇太子さま、秋篠宮さまも説明を受けておられるという。

 羽毛田長官は、今回の件は、長年にわたって両陛下が側近らに意見を示されていたことだと説明。「遅きに失したという思いもある」とし、今後1年程度かけて宮内庁で具体的な検討を進めるとした。

 火葬場所については、新たな施設を作る選択肢を挙げた上で、「ふさわしい場を慎重に考えなければならない」と述べた。

 宮内庁によると、室町時代中期以降、崩御した天皇は火葬されることが続いたが、承応3(1654)年の第110代・後光明天皇以降は土葬されている。皇族については火葬されている。


天皇陛下のご意向として「火葬」を望まれるのは、おそらく様々なことを

お考えになられてのことだと推測します。

一番の理由は以前から議論がありましたが、土葬をする「陵」の用地問題。

東京近郊に天皇家にふさわしい墓地はなかなか確保できないのが現実です。




そして、「火葬」に対して日本国民が最も理想な葬法であると考えて

いることです。

東日本大震災で被害に遭われた方の仮埋葬は緊急避難的に土葬でしたが、

「火葬をしてやりたい」

というご遺族の思いが強く想定より早く、掘り起こしてしまい、火葬をしたことで

「土葬」という葬法は最早人気のない葬法なのだと実証ができました。




今後、天皇・宮家の専用の火葬場施設の建設や様々な問題はあると

思うのですが、もしも天皇の火葬が実現した時は、また一つ

古き良き葬送文化が失われることにはなると思うのです。



最新記事

最新記事

初めての方へ FUNE公式サイト

三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


2024

11

1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

PAGE TOP