「お父さんの身体から血が出ている、
すぐ来て！！」

お客様からのＳＯＳに深夜に緊急出動することは葬儀屋さんにとって

日常茶飯事のことです。




人が亡くなると、死者の尊厳を守る為に綺麗に遺体を整えます。

これを清拭（せいしき）といい、通常病院で亡くなった場合は

看護師の手により行われます。

本来、ご遺体は死後硬直後に筋肉が弛緩し、穴という穴から

体液が体外に漏出してしまうのです。

ですから、正しいご遺体の処置というのは胃の内容物の排出し、便・尿を

下腹部に両手を当てて圧迫して内容物を出来る限り出します。

その上で、鼻・口・耳・肛門・膣に綿を詰めます。

これが正しい遺体の処置なのですが、残念ながら現在の病院でこのような

正しい処置をしてくれるケースはほとんどないのです。

表面上の消毒や清拭で終わってしまうケースがほとんどなのです。

正直、看護師さんにとってもこのような処置するのは、大変な仕事である

と同時に出来ればやりたくないと思っている方が多いのも事実ですが、

一番の原因がご遺族の方がそれを望まなくなっているのです。

肛門や膣まで綿を詰めるほどの完璧な清拭はありませんでしたが、

一昔前では鼻や口に綿を詰めるご遺体保全はほぼされていました。

しかし、今では鼻や口にさえも綿を詰めないで病院から搬送されて来る

ご遺体が多いのです。

本来、詰めないといけないところに詰めていない訳ですので、

そのまま放置してしまうと当然、体液が遺体から流出します。

それを防ぐ為に葬儀屋さんが対処する一番簡単な方法は何でしょうか。

それは、一刻も早く、

ドライアイスで体液を氷結させてしまうことです。

ですから、ご遺体の受け取りと同時にドライアイスをご遺体に当てるのが、

私たちの常道です。

中には「昔はこんなに早くドライアイスを

入れなかったから大丈夫だ！」とお客様からお叱りを

頂くこともありますが、それは穴という穴に綿を詰めていることが大前提の

処理なので、お客様からお叱りを受けようともドライアイスを

早く当てることが一番です。




ご遺体の状態は全てが違い、特に腹水が溜まっている状態のご遺体は

最も危険な状態です。

ドライアイスを早く当てたといっても、必ずしも体液の流出が止まる訳でもなく、

緊急な処置が必要になる場合がありますが、フューネでは24時間、

そのような場合にも対応する安心なサービスがあります。

正直、どこの葬儀社でも24時間対応してくれる訳ではありません。

どうしても止まらない場合は特殊な薬剤を使いますが、それは出来るだけ

避けてご遺族さまが望むようななるべく自然な形で送り出してあげることが

一番のご遺体の保全の仕方だと思っています。