初七日後の精進落としの時間

火葬場から戻った後に行う初七日法要の際に、僧侶や世話役などの

労をねぎらう宴席を「精進落とし(しょうじんおとし) といいます。

しかしながら、本来の意味からすると随分間違っているのです。

精進落としとは、もともと四十九日の忌明けに精進料理から通常の食事に

戻すことなのです。

ならば、昔からの通り四十九日の忌明けの時に行えば良いではないかと

単純に思われる方もいらっしゃると思いますが、現代生活において

四十九日間も肉や魚を遠ざけるのは現実的に難しいでしょう。

その上、お通夜の振る舞いでもお寿司や肉類を出すことすら抵抗なく

行われていることを考えると本来の通りに行うことが実質無意味となって

しまい初七日の後に行うのが現在、最も合理的なタイミングと

言わざるえません。



さて、この精進落としの宴席の時間が年々短くなってきています。

一番の要因はアルコール類を召し上がられる方がほとんどいなくなって

しまったことでしょうか。

飲酒運転の罰則強化に伴い、アルコール類の消費量は前と後では

激減と言って良いほど、減ってしまいました。

さらに、親戚・縁者で宴会をすることが日常ではほとんど無くなったと

いう家庭が増え、宴会というよりは食事をするのみと言った要因も否定

できません。

本当に早い方は30分で終わってしまうのですから。



フューネでは通常2時間の宴席を想定して準備していますが、昨今では

2時間の宴会をされるお客様のほうが少なく、1時間30分くらいで終わって

しまうのが平均的な宴会の時間です。

ちなみに私がこれまでに体験した最長時間は8時間

一体いつ終わるのやらと思いましたが、お酒の量も半端な量でなく

アルコール類の売上も半端な数字でなかったことを記憶しています。



伝え聞いたことによると、宴会が3日間に渡って行われた家も昔は

あったそうです。

その昔、土葬の頃はお葬式で一番偉い人は「穴を掘った人達」

この人たちの労をねぎらうことが精進落としの宴会だったそうですが、

この人たちが「終わり」というまでは宴会が続けられたのだとか。

喪主が終わりたいと思っても終われなかったのです。

その結果、延々続くことに。。。。

今では考えられないことが平然と行われていたちょっと信じられない昔の

お話しです。










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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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