エンバーミング

前回、ブログでエンバーミングを施術したお客様のことを書かせて

頂きましたが、エンバーミングについてこれまでブログで詳しく書いたことが

ありませんでしたのでここで書かせて頂きます。




そもそも、エンバーミング (embalming) とは「遺体を消毒や保存処理、

また必要に応じて修復することで長期保存を可能にする技法」


とされています。

つまり、遺体を腐らなくする為に処置をすることなのです。

腐らないということは衛生上とても良いことです。

日本は火葬の国ですから、遺体が腐る前に火葬をするのでこれまであまり

エンバーミングをする必要性がありませんでした。

しかし、遺体土葬が基本の欧米では遺体から感染症が蔓延することを

防止する目的では古来から必要な技術だったのです。




エンバーミングの歴史は古く古代エジプトまで遡ります。

エジプトではピラミッドが有名で、ピラミッドに眠る王様はミイラにされて

いますが、実はあのミイラを作る技術がエンバーミングの原点です。

現代のエンバーミングはアメリカで発展したもので、アメリカやカナダでは

90~95%の遺体がエンバーミングを施されています。

アメリカで亡くなった場合、エンバーミングが常識なのです。

そもそもアメリカでは1961年の南北戦争の際、戦死者を故郷に

長距離輸送する必要性から広まったといわれています。

今では外国で亡くなって日本に輸送されてくる遺体はエンバーミングを

されていないと飛行機には載せる事ができません。




近年、日本でも関心を持つ人が増え「エンバーミング」のサービスを行う

葬儀社が増えています。残念ながらフューネでは自社で施術ができる

施設もライセンスもありませんが、愛知県内の提携施設でエンバーミングが

可能になりました。

事情により、お亡くなりになられてから火葬まで時間のかかるお客様や

長期の闘病生活によって頬がこけたり、事故によって遺体が損傷している方

の場合は特におすすめをしています。

費用は諸経費を合わせて25万円~30万円(消費税別)です。





エンバーミングの利点は利点は次のようになります。
(いい葬儀「エンバーミング」より引用)

・腐敗などによって起こる黄疸、水泡、異臭や腹水を防止できます。また、各種の感染症にかかって亡くなった方の場合、ご遺族などへの感染を防ぐ効果があります。

・ 長期の闘病生活によって頬がこけたり、事故によって遺体が損傷している方の場合、ご遺体を修復してもとの美しい表情を取り戻すことができます。

・ 遠方からのご親族の帰宅を待って葬儀が行えます。10日から2週間の保存が可能です。

・ 死後硬直がないため、抵抗なくご遺体に接することができます。

・ 火葬の順番待ちが必要な時も、保冷室に入れることなく、ご遺族が側に付き添うことができます。

・ 解剖されたご遺体の場合、体液の漏れ、腐敗を防止できます。

・ 在日外国人が国内で死亡した時、ご遺体を本国に送るために、エンバーミングが義務付けられていることもあります。



※エンバーミングの普及活動を行っている団体はこちら IFSA(日本遺体衛生保全協会)




あなたにとってもしもの時、エンバーミングという知識が役に立つことが

あるかもしれません。







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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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