来賓焼香

お葬式の来賓とは誰でしょうか。いや来賓とは単に社会的に地位の高い

方のみなのでしょうか。改めて考えてみると非常に難しい問題です。

本来、来賓としてお招きするというのは主催者側が「この人」に

来てほしいというお客様を遠別した上で出席を促すというものです。

お葬式では喪主が来て欲しいお客様を選別をしてお葬式の出席を

促せば良いのですが、従来のお葬式ではこのような形でお客様を

お招きするということはまずありえません。

通常は関係各位の皆様に訃報という形でお知らせをして、基本的に

弔意を示す方の弔問を拒まないというスタイルです。

つまり、従来のお葬式は来てほしい人が来なくても文句も言えない

ばかりか、来てほしくない人を拒絶することもできないのです。




お別れの会、社葬、団体葬の場合の来賓は基本的に招待状を

発送し、あらかじめ、出席の有無を確認します。これができるのは

臨終の日から最低でも2週間程、スケジュールを空けてから行うから

です。今日亡くなって明日お葬式ではこのようなことはできません。

ですから、来賓としてもてなす色の濃いお葬式をお客様が希望される

時は、密葬を行ってから改めて本葬を行うことをお勧めして

いるのです。




地域によって、昔からのしきたりの中でおよその来賓焼香の順番という

ものが決まっています。豊田市では区長と呼ばれる町内会長が必ず、

一番で、次いで市長、国会議員・県会議員・市会議員・老人会会長と

続き故人の会社関係、喪主の会社関係と続きます。

地域のしきたりですので、この順番で来賓焼香を行うことが一番、

スムースに行き、波風も立ちませんがお客様の中には

「なんで?」とあからさまに不満を言われる方がいます。

「亡くなったお父さんの親友を一番最初に

焼香させたい」


このようなお考えをはっきり言われる方います。

「形だけの来賓の順番に何の意味があるの」

という不満が喪主が本当にお招きしたいお葬式が出来る家族葬が

人気になって行くのはしかたのないことでしょう。




葬儀社の社員というものは喪主様と通常、来賓と呼ばれる方々の

板挟みになることは日常茶飯事です。

町内会長様に

「今日はなぜ名前を呼んでくれなかった」

とお叱りを受けることは昔からあるのですが、残念ながらあなたを

喪主側が来賓と認識していませんよとは間違っても言えないのです。

お葬式の来賓はあくまでも喪主側が決めることであって、形式だけの

来賓扱いはもはや時代が否定をしているとしか思えないのです。






























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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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