サービスとは?社員のレポートより

フューネの若手営業担当のレポートをそのまま引用させて頂きます。



故人様=生後半年ほどのお子様(二女)、喪主様=父。故人様はお昼寝の最中に、寝返りを打ち、その際、タオルケットが首に絡み窒息死。予期せぬ不慮の事故により何よりも大切な我が子を喪ったご家族(ご両親)の葬儀の担当。
25歳で独身の私にとって、一番神経を遣わなくてはいけない相手(お客様)が、T様のように、子どもを送る親、所謂「逆縁」となってしまった方です。親や祖父母は私自身も亡くしているので、家族関係、状況は違えど「悲しみ、辛さ」を理解することができます。ただ、子どもを亡くす心情は、「本当の意味での理解」と考えると、難しく想像の範疇を超えるものだと思います。その為、一つ一つの発言、行動には細心の注意を払うと共に、責任を持たなくてはいけないと考えています。
夜中、T様より葬儀の依頼の連絡をいただき、ご自宅へ伺いました。到着し、部屋の中へ上がらせていただくと、眠っているかのような故人様、そして、何とも表現し難い雰囲気に包まれた部屋。話すタイミング、早さ、言葉、全てを選びながら打ち合わせを開始。ご両親は様々な感情が一度に押し寄せてきているような様子で、まともにお話しが出来る状態ではなく、私は、少しでも心を落ち着かせていただいた方が良いと判断し、時間を置いて朝方に再度打ち合わせと提案しました。すると、少しホッとされたようで「そう言って下さるのなら、朝方にお願いします。」と再打ち合わせを選んでいただきました。
朝方、再びご自宅へ伺うと、少し落ち着かれたようで、打ち合わせが始まりました。ご両親の思いの中で一番強く感じられた部分が、「今日通夜、明日葬儀」という日程の部分でした。「日にちが延びるにつれ、悲しみがどんどん深くなってしまうから」とお話しをされていました。T様はキリスト教徒で、教会で送りたいとおっしゃっていましたが、ここで、自宅で執り行うことを勧めました。日程、時間的な部分、小さなお子様であること、そして何より、故人様と一緒に居られる時間が多く取れること。日程を延ばすことは辛いけど、最期の時間を、より近くでよりゆっくりと過ごせることは、ご両親も喜ばれ、自宅で送ることになりました。
そして、その日に通夜を執り行い、翌日に葬儀。
葬儀当日、自宅へ伺うと故人様のお母様より、「お陰様で、少し心が落ち着いて、何だかスッキリしています、ありがとうございます。」とお言葉をいただきました。
葬儀は近親者のみでしめやかに営まれ、そして出棺の直前。お車に乗る喪主様に御挨拶をしたところ、喪主様がスッと右手を出され、私も思わず無意識に右手を出し、固く握り返しました。私にとって初めての、心のこもった握手でした。
この二日間を通して、私が常に思い、行動や言葉にしていたことは、「お父さん、お母さんは、出来るだけゆっくり長く、のぞみさん(故人様)の近くに居てあげてください」ということでした。「その為の準備は、私が全て整えます」という気持ちでいた二日間でした。
この施行を通じて、改めて「サービス」とは何なのかということを考えることとなりました。モノを付ける(売る)、金額を安くする(値引き)、これらはサービスではなく、あくまでも方法や手段でしかなく、本当のサービス(商品)とは、「私自身(ヒト)」なんだと思いました。
T様に、私は特別なモノは売ってもいませんし、値引きなどもしていません。必要な準備をして、必要な対応をしただけです。格好よく言うならば、それに「心」を付け足しただけです。ただその部分が、相手の心を動かせたのだと思っています。人の感情を動かす(感動)ことが出来るのは、やはり人の思いやりなんだと思います。
日本人は握手やハグなどの、所謂ボディランゲージはよほどのことがない限り取りません。そんな「握手」を、喪主様と私が、お互いに自然にしたということは、お互いに「感動」したという一つの証だと思っています。
その後も、相談がある時は、他の人ではなく、私に来てほしいとお話しを頂きます。担当者にとっては、何よりもありがたいお言葉です。


本当のサービス(商品)とは、

「私自身(ヒト)」なんだ


このレポートはフューネの商品である

「感動葬儀。」

の本質が非常によく表れている事例です。



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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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