腐敗臭

人に限らず、動物が死ぬと死臭と呼ばれる匂いを出します。

単純に腐っていくという表現を使えばそれまでの事象かも

しれませんが、匂いの変遷には実に奥深い意味合いがあるのです。

亡くなってすぐのご遺体はまだまだ鮮度があり、いわゆる強烈な

匂いではないのですが、時が経つのと比例して匂いはきつくなって

いきます。ですから、私たちは亡くなるとすぐにドライアイス等で

ご遺体の衛生保全を実施します。仮に何もしなければ冬なら約3日、

夏ならわずか1日で腐敗臭と言えるレベルの強烈な匂いを放つ、

物体となるのです。匂いがある時を境に強烈になっていく理由は

内臓が腐ってくるのです。ですから、内臓の腐敗を

止めることがご遺体の衛生保全の要点であり、同様に私たちが

魚をさばく時に一番最初にしなければならないこととして内臓を

取り出す作業があるのです。





さらにすごいのは内臓が腐った後に蛆虫がご遺体をまとわり

つきだした時の匂いです。正直見るのも気持ちの悪い状態なの

ですが、蛆虫が肉体を食べ始まると体内にガスが発生してご遺体

が膨張しはじめる瞬間があります。このような時からは本当に強烈

匂いとなります。実際にこのような死臭を間近で嗅いでしまうと

匂いが鼻毛についてしまい1週間くらい匂いが取れないくらい強烈

です。そして、最高に匂いのきつい状態では半径100mぐらい

腐敗臭が漂うぐらい強烈です。



残念ながら、このような状態なる可能性は私も含めてこのブログを

読んで頂いている読者の方すべてが将来可能性があります。

では一体なぜ、人はこのような強烈な匂いを出すのかと考えてみると

第3者に見つけて貰う為だと言われています。亡くなった所在が

解らない場合、ご遺体が「私はここですよ」と信号を

発信しているのです。

実際に事故や事件に巻きこまれてご遺体が発見できるのも、この強烈

な匂いのおかげということが多々あります。どうも科学的には遺伝子

プログラムがそのようにプログラミングされているようです。




実際にアパートやマンションの1人暮らしでお亡くなりなられた方が

発見されるのは匂いが強烈になり、隣人達がおかしいぞと気づいた

時です。匂いがなければ永遠に発見されないようなケースは多々

あるのです。

腐敗する匂いは強烈ですが、私たちが孤独死をした時に第三者に

対し、発信する最後のメッセージなのです。




















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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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