- お葬式の知識
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上の写真は社内研修で行う「死のシミュレーション」と
いうカリキュラムの資料です。私たちは「死」を扱う葬儀という
仕事をしているのですが、残念ながら日本中にいる葬儀社の社員全員が
あの世に行ったことがないのです。そんなことは当たり前
じゃないかと読者の皆様にお叱りを受けそうですが、「死んだ」ことが
ない人が本来「死」を語るのも死を扱うのもおかしいのです。
寿司屋の職人ならば、寿司を食べたことがないなんてことは
ありえないし、ワインのソムリエはワインを飲んだことが無くして
お客様にオススメできないと同じ理屈です。
しかし、この世にいる以上は「死」は体験できません。それでも
「死」とはどういうことかということを疑似でも体験する必要が
あるのです。そこでフューネは「死のシミュレーション」という
カリキュラムをお付き合いのあるホスピスの経営されている病院の
師長さんにご紹介を受け、取りいれています。
アメリカで開発された「死のシミュレーション」は、「死そのもの」と
「死のプロセス」で患者が経験するであろう喪失感を疑似体験
しながら、参加者が死に対する個人的な感情、思考、態度、価値観を
見直すことのできる「死の教育法」の1つであるそうです。
現在、多くのアメリカのホスピスで、スタッフトレーニングの1部
として使用されているのです。
「死のシミュレーション」は 最初に、自分にとって、大事なものを
折り紙などのカードに書き出します。
物質的に大切なものを4つ
自然の中で大切なものを3つ
大切な活動を4つ
大切な人を4つ
の計15枚のカードを作ります。
そこで私自身が重い病にかかったという想定が進んでいきます。
そして病気が進行と同時にこのカード一枚づつ「捨てて」いくのです。
病状に気づいたとき
病院を予約したとき
検査をしたとき
病名を宣告されたとき
手術したとき
仕事を休職したとき
体が動かなくなってきたとき
カードを捨てて行くなかで初めて「辛い」という感情に気づき
残りのカードが少なくなるにつれて自分にとって大事なものになり、
身を切られるような思いになり、自分自身が愛したものが無くなって
いく喪失感は疑似と言えども本当に無くなっていくのではと思うくらい
のリアルさです。
最後に息を引き取るとき残っていたたった一枚のカードを
手放さなければならなくなります。
それが「死」です。
最後まで手放さなかったカードがその人にとって最も大切なものであり
それが人それぞれ違うから面白いのです。
「空気」とか「水」という自然の中で大切なものが残った人も
いるのですが、多くの人は家族の誰かです。
ちなみに私の場合は「長男坊」でした。
最後の2・3枚になって研修中に泣き出すフューネの社員もいました。
大切なものを選ぶに選べない。
そのような孤独感と辛い選択の中で自分を見失いそうになるのです。
おそらく、配偶者・子の中で一番最初に捨てなければならないという
選択に迫られる時にどうしようもない気持ちになるのです。
死んだことがない私たちが死ぬとはこういうことかということが
体験できる死のシミュレーションは葬儀社に限らず、病院や介護、
警察・消防・自衛隊などの「死」を扱う仕事をしている方は
絶対に受けた方が良い研修だと思います。
生きることのありがたさ。大切なものが自分の周りを取り囲んで
いるという現実に気づけるからです。
「死」をいかに心を込めて扱うかということは葬儀社に勤めるもの
にとって大切なスキルです。
「死」に対する社員教育の出来ている葬儀社を選ぶことが葬儀の可否に
大きく影響するのことが事実なのですが、消費者にとっては選択は
難しいものです。
少なくともフューネを含め、優良な葬儀社はこういう教育にお金を
かけているのです。
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株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役
1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。
代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。
一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。
終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。
●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛
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