軽い

これまでに何度もブログの書いてきたように出来ればやりたくない

葬儀の仕事は子供の葬儀です。小学生を上がるかあがらないかと

いう年齢の子供のご遺体と対面するとなんともせつなく、心がギシリ

痛むのです。おそらく、その子が本来歩むべき未来を私たちは勝手に

想像し、その子の無念さ、理不尽さにやりきれなさを感じてしまうの

でしょう。合わせてその子が我が子だったらと自分の子と重ねてしまう

ことによってさらに切なさが募るものです。

さらに、赤ちゃんのご遺体に対面した時はもっと心が痛むのです。

何も生まれてきてすぐにこんな不幸な目に遭わなくても・・・

と多くの人が思う感情です。

そして、ご遺体がとてもきれいであることも心の痛みに影響がある

はずです。総じて、ただスヤスヤ眠っているようにしか見えない

その姿はなんとも痛ましいものです。





震災や災害などで多くの警察・消防・自衛隊の皆様が子供のご遺体に

直面して心を痛めています。任務だ、使命だという大義に気持ちを

保っているはずですが、一人の人間としてとても辛いはずです。

そして、さらに辛くなる瞬間はご遺体を持ち上げた時です。

「軽い」のです。

私も子供のご遺体を何度もお運びをしたことがありますが、

大人のご遺体に感じる重たさに慣れているいわゆるご遺体の重さに

比べてのあの軽さはなんとも言えないものがあります。

ご遺体は「軽い」という事実に衝撃的な心の痛みを感じるのです。

ましてや赤ちゃんのご遺体を抱きかかえた時の「軽すぎる」という

感覚は精神的におかしくなるほどの衝撃を私にくれるのです。





ガンなどの病気で骨と皮になった自分の親の葬儀で子はご遺体を

持ちあげた時に「軽い」と涙を流している姿もなかなか辛い瞬間です。

ご遺体が軽いということが「死」」という事実を究極的に私たちに

認識してくれるものだと思います。









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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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