4代目の自分
昨年は弊社の創業70周年を迎えました。記念講演会をはじめ周年に関わる様々な行事に多くの方にご参加頂き本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
私は4代目ですが、創業より70年を経過して尚、世襲にて4代に渡って事業が継承できていることは奇跡に近いことだと思っています。
日本国内において創業50年を超えて来ると企業生存率はわずか0.96%と1%を割ってきます。
言い換えれば、創業70年の社歴というのは生存率1%以下の確率に勝ったという証です。
私は70年の歴史のある企業の4代目です。
創業者から血縁のある世襲で繋いでいます。
早いもので先代の父から事業継承してから今年で20年をむかえますが、当代の社長としての在任期間はいずれ父親を抜くでしょう。
まだ私の長男は中学生なので血縁による事業承継が成功するならば、少なくともあと15年は待たねばなりません。
待っている間に起きる様々なリスクを考えると5代目にバトンを渡すことはさらなる奇跡の連続なのです。
単に社歴が長いからといってずっと企業が存続していく保証はどこにもありません。
創業100年を超えると企業であっても倒産する時はいとも簡単に倒産するものです。
それを防ぐには常に時代に合わせて変化できる柔軟性と創業から守り続けてきた理念の継承が絶対に不可欠なのです。
M&Aという企業の合併や買収が流行っています。
企業が存続する為に世襲による継承を諦めないといけない企業がどれだけ世の中に多いことでしょう。
4代目の私に課せられた大きな壁は100年企業になれるかどうか。
創業70年を迎えることができた時に見えた景色は目の前に立ちはだかるとても大きな壁でした。