わがままと気迫
事業を継承する後継者にとってあるものは基本的に「やる気」です。
もっとも「やる気」が無い後継者は後継者になってはいけません。
トップがやる気が無くなればその組織はすべてがダメになってしまうから
です。「やる気」は大切なのですが、「やる気」が空回りをすると周囲の人は
「わがまま」と受け取ってしまうことがあります。
基本的には経営者は良い意味で「わがまま」であるべきです。自分の経営
に対する信念やアイデンティティーをお客様や従業員・お取引先の皆さまに
伝えていくには「わがまま」のくらいが丁度よいのです。
しかしながら、実力も実績の無い後継者が「わがまま」の態度をとるとどうなるか
というと、「世間知らずのボンボン」なんて言われてしまうものです。
ですから、クレバーな後継者はどうしても遠慮をしてしまうのです。
遠慮は本来はするべきではありません。私も先輩経営者からは
「遠慮は傲慢」という格言を教えられています。
確かに遠慮をし続けると我慢の限界に来てしまったり、何かの歯車がおかしく
なってしまうのです。
ではどうするか?
「気迫」を見せることが事業の後継者にとって最も大切なことだと思うのです。
言葉ではない「気」で相手に想いを伝えることで、「本気」が周囲に伝わるの
です。