心・技・体

「心・技・体」という言葉はよくスポーツの世界で使われます。心(精神力)と

テクニックである技と体そのものの体力の三本柱が大切であるということ

を表現している言葉です。



実は経営にも「心・技・体」が肝要であり、大切な順番も心・技・体の順番

なのです。

経営者と磨かなければならないのはまずは心であり、心の勉強をしない

のは非常に危険です。営利を目的としている団体の長として心が伴って

いなければ、単に団体の目的である「営利」に走ることになり、金儲け主義

拝金主義といわれることにもなり、自社の社員も人として見ることが出来なく

なれば、いわゆるブラック企業と世間が批判するにもそう時間はかからない

でしょう。心の勉強は本来一番最初にしておくべきものです。



しかしながら、学生の時から「経営」を学ぼうとすれば間違いなく「技」の部分

の勉強が中心になってしまうのです。経営学の理論や経営上のテクニック

などを机上論で覚えることになってしまいがちです。もちろん将来的に経営者

を目指すならば、これはこれで大切ですが、それよりも大切な部分はやはり

心の部分なのです。

多くの創業者というものは最初から経営者になろうとおもって会社を興した人

は事は少ないのです。自分のやりたい仕事をする。儲かりそうだからやる。

世の中に役に立つからやるといった動機です。そのような場合、目先のお客様

の対応や仕事に精一杯である為に意外に技の部分に対し無頓着な経営者が

多いのです。そのような方は少しだけ経営のテクニックを覚えることが大切です。



最後に体の部分ですが、これはやはり何と言っても健康でなけれないけません。

さらに体力というと単に力持ち、タフネスということでなく、仕事をしている間の

集中力や金銭面での体力も必要でしょう。



以上のように「心・技・体」のすべてが重要なのですが、順番も大切なのです。

2代目以降の経営者は創業者と違い最初から「経営者」になる訳ですから

特に順番を守って教育することが大切です。

間違っても気合い(体力)だけで経営課題のすべてを乗り切ることは

できませんし、テクニック(技)だけでは人は簡単にあなたを見透かします。



後継者にバランスよく「心・技・体」を教えるには何と言って同業他社に

修業として数年行くことが理想です。

働く人の気持ちも共感でき、同時に仕事のスキルもあがり、さらに同僚との

競争で磨かれる体力は他の方法ではなかなか得ることでできないのです。

しかし、それだけでは真の経営者としては足りません。

ですから、「心」を教えてくれる団体に所属したり、経営者のテクニックを教えて

くれる塾に通ったり、経営者団体に入会し体力をつけることをお勧めするのです。








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