経験の実践。
経営者になる為には様々な勉強が必要であることは言うまでもありません。
一定水準以上のスキルと知識が要求されますが、専門的に深く掘り下げる
ことよりも、経営者の知識は浅く広いほうが良いのです。
会社全体のことを俯瞰的に見ることも大切なことで、知識が専門的なことや
得意なことに極端に偏っているとやはり、バランスが崩れるもとです。
知識が必要といいながら、実際の仕事の中でやはり頼るのは経験です。
過去に経験したことがあるか、ないかということが大きな力の差になり
ますから経験を積むことがいかに大切か、私自身最近は少しわかって
きたようです。
後継者を指名する人が優秀であっても若いということはやはり経験不足は
否めないものです。実際にトップならなければ経験できないことはたくさん
ありますから、出来るだけ若いうちに事業承継をすることが本当に大切な
ことです。日本の社長さんの平均年齢が59歳と言われているのですが、
59歳になってもまだ、社長でもない後継者がいることは絶対に避けなければ
ならないことでしょう。このような場合、先代が頑張ることの弊害をまともに
受けてしまうものです。頑張ってしまうのは経営者に必要なことが経験だと
思っているから。そして経験が自分より少ない後継者に対して心配をして
しまうという当然の成り行きで、それが気づくと取り返しのつかない悪循環に
なってしまっていることがあるのです。
若い後継者が会社以外の場所で経験を積むことの出来る団体がたくさん
あります。それぞれの団体には一長一短があるとは思いますが、会社で
出来ない経験を積むことは大切なことだと思います。会社で失敗をすれば、
直ちに業績に影響を及ぼしますが、このような団体で失敗してもある程度
許されるのです。ですから、経営者は経験を実践する為に各種団体の活動
をすることは大切なことですし、経験ということは事業承継する上で、間違い
なく不安材料になっているはずです。