罪を作らせない
会社というものはいくら机上で考えて管理しても、そこで働く人々の感情までを
統一しなければ、結果というものは残せません。
優良な企業の事例を参考に設備やオペレーションを真似ても、そこで働く人々の
モチベーションが低ければ、本質的な結果を残せないものです。
企業で不祥事が起きる時は決まってそこで働く人々のマインド(心)が荒んでいる
時であり、同時に不祥事を起こす隙がそこにあるのです。
会社を管理する上では「罪をつくらせない」ことを一番に念頭におかなければ
なりません。どんな人でも魔がさす時があり、チェックの体制が厳しければ
起きなかった行為も、チェック体制が甘いから起きる不祥事もあるものです。
先代の時には起きなかった不祥事が、事業承継をした後に頻発することが
あります。これは一言で言えば「トップがなめられている」からこそ起きるもの
であり、実績がない後継者にとってとてもつらい現実となります。
経営者になる為に勉強も経験も積んできてもなかなかクリアできない部分です。
社員に対し経営者は「畏怖」の念を抱かせることも重要なことです。
これを承継するには単に知識や経験を積んだだけでは出来ない難しさがある
のです。
会社を発展させてお客様・お取引先・そして社員の幸せを真剣に考えるならば
やはり、自分自身が尊敬される存在であって、かつ恐怖心を与える存在でなければ
ならないのです。自分にとって大切な守るべきものに「罪をつくらせない」ことは
とても大切なトップとしてのスキルです。