できる仕事。できない仕事。
社長である以上、本来会社の業務というものは仕事上において細部まで
把握しておかなければならないものですが、現実的に創業社長でない限り
そのような人はいません。もっとも創業社長で一人親方でも経理は奥さんが
担っているということもあり、すべてを一人でこなすということは絶対に無理
なのです。
だれでも得意なことと苦手なことがあり、苦手なことから逃げてしまいたくなる
ことは当然のことです。
苦手なことから逃げることはよくないものですが、苦手を苦手と認識し、第三者
に委ねることはとても大切なことです。
トップが自分が出来る仕事と出来ない仕事を区別することは今後の事業の
戦略や組織の再編成に大きく影響します。
先代が得意なことが次を受け継ぐ後継者が得意ならば問題はおきませんが、
先代が得意なことが後継者が苦手であった場合、組織が大きく変えるしか
継続の道がないのです。
逆に先代が苦手であったことで後継者が得意なことは新たな価値が生まれる
可能性があるのです。
「自分ができるから、後継者も出来るはずだ」
という考えは事業承継において、絶対にさけたほうがよい思想です。
たとえ親子であっても得意なものと苦手なものが違うということ。
それによって組織を再編成しなければ、対応できないということ。
そもそも、組織の作るということは自分の苦手なことをお互いが補って
前に進むことできるからこそです。
事業承継においてできる仕事とできない仕事を早く選別してあげる
ことはとても大切なことなのです。