事業拡大
企業が継続するには毎年適正な利益を確保しなければ難しいものです。
経営戦略上、適正な利益を安定させる為に、事業を多角化するなどの
拡大路線を選択する企業が多いのですが、反面拡大にはリスクが伴います。
東芝のような日本を代表する企業においても、M&Aで買収した新規事業で
巨額な損失を計上し、会社存続さえも危ぶまれる水域まで一気に陥ることは
一寸先は闇であり、経営者の一瞬の判断のミスが取返しのつかない致命傷
を負う結果になることを教えてくれています。
中小企業において事業拡大は経営の安定という点においてはもちろんですが、
大企業の登竜門としてどうしても避けては通れないハードルです。
しかしながら、事業拡大の途中というのは、一瞬の判断が命取りになるような
事柄も多く、事業継承において継承者の未熟さが結果的に致命傷に繋がる
ことも多いのです。
事業拡大の為に事業継承を実行しなければならないこともありますが、
事業継承は基本的に安定期に行うことが理想といえます。
私の事業継承は業績不振の真っただ中でしたから、本当に難儀なことが
多くありました。
結果的にトップになってからの経営姿勢は「守り」になってしまったことは
仕方のない現実でした。
今思えば、それはそれでよかったのかもしれません。
事業拡大路線の中での事業継承で自分自身の判断がもし間違っていたら
取返しのつかないことになってしまったのかもしれません。
事業拡大は倒産のリスクが上がることは間違いのない事実です。
しかしながら、事業が拡大していかないような企業を継承することは
継承者にとっては魅力的でないことは事実です。
事業承継のポイントは本当に少ないチャンスをものにするかしないかの
問題なのでしょう。