敬語
そもそも、言葉というものは道具です。
コミュニケーションツールです。
小さいネジに大きなドライバーを用いてもネジ締めができないように
状況に合わせた言葉(道具)を用いることがとても大切なのに、道具で
あるという意識がないからこそ、ひどい使い方をして物事が成就できない
ばかりか信用さえも失ってしまう結果になってしまうことがおきるのです。
経営者になる人は敬語の使うことは必須のスキルです。
お客様に、お取引先に、社員に。
とにかく、人の上に立てば立つほど、敬語のスキルはますます重要に
なってくるのです。
敬語というと「尊敬している人にしか使えない」という小学生らしい言い訳
が時として聞こえてくるのですが、ビジネス上の敬語は基本的に「守り」です。
自分の身を守る防御としての「敬語」は盾そのものです。
つまり、敬語を用いないでビジネスを行うということは、剣だけを持ち、盾を
持たないで戦うことと同じであり、余程の剣術の達人しか勝つことは難しいの
です。
道具である以上、その道具の効果が最大限活用できるように使用することが
とても大切なのです。
事業承継において、敬語はさらに重要です。
継承をしたとたんに、先代との比較という矢があらゆる方向から飛んでくる
のです。その矢を避けるにはどうしても敬語の能力は必要です。
敬語が正しく使えないばかりに後継者としての評価が下がってしまうケース
はたくさん見てきました。
後継者として英語を含めた語学に秀でていることが大変大切なことですが、
それ以上に大切なものは「敬語の使い方」であるはずです。
事業承継の準備として、敬語のスキルアップは絶対にしなければなりません。