こだわり
人は誰も「こだわり」を持っているものです。
他人からすれば、どうでもよいことに「こだわる」。結果としてその気持ちを
なかなか理解をしてもらえないものです。
事業承継においてとても難しいものはこの「こだわり」の衝突です。
親子であっても、「こだわる」ところは絶対に違っているもので、
事業承継において「成功」を勝ち取るには「こだわり」を統一することは
必須項目です。
「こだわり」は「信念」という言葉に置き換えられます。
信念が形成される背景にはその人の人生哲学があり、言い換えれば
「経験」の違いなのです。過去の失敗経験だけでなく、生まれた時期
過ごした場所、友人・知人などの取り巻きたち。
すべてが一つと同じ人はいない以上「こだわり」が絶対に違うものです。
事業承継で継承した人が一番悩むことは先代の「こだわり」です。
代々受け継いできた「家」の「こだわり」なら受け入れることが簡単ですが、
自分の「こだわり」と違うことは基本的に継承者にとってどうでもよいこと。
しかしながら、先代にとっては決しておろそかにしてはいけないことです。
「なぜやらないのだ。」「なんで勝手に廃止したのだ」という諍いがしばしば
どこの企業でも団体でも起きているのです。
「こだわり」を継承することが真の意味での事業承継であるのです。
継承者の「こだわり」を先代が否定すれば、絶対にうまくいかない以上、
「こだわり」を合わせていく為の話しあいと良い意味での妥協は絶対に
必要なことなのです。