夢とロマン
企業を存続するということはゴールのないマラソンのようなものですが、
終わりのないことを一所懸命やることはとても難しいものです。
モチベーションが上がってこないからです。
何事もやる気はとても大切なことです。
存続を前提として終わりのないマラソンにならないように、一年毎に
ゴールを設けて儲かったか儲からなかったかを国に報告する義務を
課したのが日本の会計ルールであり、法人格のある団体はすべて
このルールに従って運営をしています。
目的と目標の違いを定義しますと、最終的にたどりつくところが「目的」
であり、中間地点であるところを「目標」とすることになります。
目標は数値で表現しやすく、目的は抽象的で目指す姿を表現しやすい
特長があります。
経営者においては目標の前に「夢を持つ」ことが大切だと言われています。
前述の定義で考えると「夢」と「目的」がイコールになることに気づくことが
できると思いますが、同義語であって同義語ではない微妙なニュアンスが
私はとても大切だと思うのです。
「夢」にあって「目的」に無いものは私は「ロマン」と思っています。
ロマンとはフランス語であり、「ロマンティック」や「ロマンス」という言葉に
置き換わることもあります。
ロマンとは日本語で一言で表現すれば「情熱」です。
つまり、夢には「情熱」が多く含まれており、「目的」に「情熱」は少し
少ないと思います。
企業の後継者が「夢」を持つことは絶対必要条件だと思います。
そして、夢の中に「ロマン」が含まれていなければ、それは「夢」とは
言えないのです。
何故ならば、経営は「ロマン」であり、「ロマン」無き経営は多くの人々を
幸せに出来ないからなのです。