規律と自由
組織運営において私が重要なことだと思っているのが「規律と自由」のバランス
です。箸の上げ下げまでうるさいような「決め事」の中ではやはりギスギスして
しまいます。逆に自由過ぎてもいけません。
このバランスをとっていくことが、経営バランスの一つであり、組織のトップと
して一番のセンスだと思うものです。
先代から事業を引き継ぐ時は特にこのバランスが崩れるものです。
前の社長ならば、絶対に許されなかったことに「自由」が与えられたり、
逆にこれまで自由であったことが厳しくなったりという変化に社員が惑います。
また、これまで禁じていたことが許されたり、これまで許されたことが許され
なくなったりという変化は組織の中では大きな問題です。
もちろん、一定のルールに基づいての変更ならば良いのですが、そうで
なければ気をつけなければなりません。
バランスというものは本当にわずかな環境の変化でおかしくなるものです。
そして、変化に対応しなければならないという緊張感がまたバランスを
成立させているのです。
バランス感覚は経営者にとって本当に重要なスキルであるのです。