苦難ともに

お釈迦様の残した教えに「四苦八苦」

という有名な言葉があります。

人生において起きる様々な苦難を慣用句として

「四苦八苦した。」と表現することがありますが、四苦八苦の個別の意味を

理解している人は少ないのではないでしょうか。

仏教では人生の苦しみを大きく4つに分けたものを「四苦(しく)」といいます。
1.「生」
2.「老」
3.「病」
4.「死」

の4つです。生きていくことの苦しみ、老いる苦しみ、病気になる苦しみ

死への恐怖と生きている上ではいつも感じる苦難です。

四苦にさらに4つ加えたものを「八苦(はっく)」といいます。

5.「愛別離苦(あいべつりく)」  愛する人と別れる苦しみ
6.「怨憎会苦(おんぞうえく)」 会いたくない人に会わなければならない苦しみ
7.「求不得苦(ぐふとっく)」    求めるものが得られない苦しみ
8.「五陰盛苦(ごおんじょうく)」 肉体あるがゆえの苦しみ

の8つです。

経営者としての苦難をうまく表現しているなと思うのは

6番の 「会いたくない人に会わなければならない苦しみ」である怨憎会苦と

7番の求めるものが得られない苦しみである求不得苦の二つです。

事業をしていると会いたくない人ともうまくやっていく社交術がとても必要です。

事業をしようとすると協力をしてくれなくても邪魔をされないようにして

いかなければ物事はうまくいきません。

また、とにかく何かにつけすべてはうまくいかないのです。

おそらく事業を継承しなければ、全く感じなかった重圧を後継者は感じることに

なります。またこの重圧に耐えられなければ、事業承継など

絶対にうまくいきません。

苦難は避けても避けられるものではありません。

ですから、苦難と喜んで受け入れる心の余裕がないと経営者として認められない

のです。



苦難を試練という言う人もいます。

確かに試練だとは思うのですが、試練という言葉の意味は困難を乗り越えるという

意味合いが含まれていますから、やはり乗り越えることを考える「試練」よりは

苦難を喜んで受け入れることのほうが、楽しくなること間違い無しです。

楽しいことしか人は長続きしないのです。

経営はゴールの無いマラソンです。









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