キャッシュフロー
昨年来のコロナ禍の中で企業の運営に関し、円滑に運営する為に、
これほど、キャッシュフローを気にしたことは無かったのではと思います。
非常時においては営業収益が黒字・赤字ということよりも、また売上を
追求するよりも資金がショートしないかということが重要になってしまいました。
「先が見えない」ということは中期、長期の事業計画を策定することが非常に
困難になり、不安のみが増長される事態になってしまいます。
近年、財務諸表の中にキャッシュフロー計算書を盛り込むようになりましたが
お金を流れを的確に把握しておくことが経営者の能力として重要になっている
証拠です。キャッシュフロー計算書の中でお金の流れを把握する為に特に
重要なことは企業活動に伴う収入(キャッシュイン)と支出(キャッシュアウト)を、
「営業活動」、「投資活動」、「財務活動」という企業の活動別に区分して
表示し、この3つのバランスをとっていくことです。
バランスを調整して資金をショートさせないことが経営者の腕の見せ所であり、
短期的な局面しか見えない人はバランスを取ることがとても下手です。
元来お金の流れは長年経営をしていると自然に体に身に付くことですが、
事業承継したばかりの後継者がお金の流れを正しく理解することが難しい
のです。それを容易にしていくのが、キャッシュフロー計算書であり、
作成することで経営を支える周りのブレインにとってもお金の流れの明確さを
共有できます。
平常時ではお金はある程度放置していても勝手に回っていきますが、
非常時においてはそうはいきません。
資金繰りを悪化させない唯一の方法は利益を取れた時にしっかり内部留保
をすることに尽きますが、未来を作っていく会社への投資も会社存続の為には
重要ですから、お金の取り扱いは難しいのです。