ビジネスモデルの検証
後継者が先代から事業を受け継ぐときに、必ずしなければならないのが、
継承する「ビジネスモデル」の検証です。
事業を承継する基本中の基本なのですが、検証はおろか何も考えずに
事業承継をしてしまうケースがほとんどなのです。
もしも、先代から受け継ぐ自社の本業であるビジネスモデルに欠陥が
あったとしたら・・・
後継者が苦労することは目に見えています。
現在は順調なビジネスモデルだとしても、5年後はビジネスモデルとして
成立しないことが解っていたならば、これまた苦労することは目に見えて
います。企業が永続する為には利潤を生みだす仕組みが必ず必要です。
その利潤を生みだす仕組みを「ビジネスモデル」と言います。
当然のことながら、しっかりとしたビジネスモデルを持っている企業が
安定感があり、ビジネスモデルに欠陥がある企業は不安定になってしまいます。
先代が築き上げたビジネスモデルでも時代の変化に伴って、欠陥が発生して
しまうことは仕方の無いことです。問題はこの欠陥を放置しておくことは
経営者として失格です。
欠陥が修復できることは修復し、ビジネスモデルが破綻しているならば、
緊急でも新たなビジネスモデルを創り出さなければ、企業の永続しないのです。
先代から受け継ぐビジネスモデルを守ることは後継者の責任のように
錯覚しますが、元来、企業の永続が目的であり、ビジネスモデルの継承は
手段なのです。
混沌した現代社会において企業の永続を考えるならば、後継者自らが
新たなビジネスモデルを創出する力がなければ、事業承継は危ういものに
なってしまうのです。